色々な症状を伴う頭痛-1
今までにない頭痛を自覚された場合、多くの方は脳に何か異変があったのではないか、何か怖い病気にかかったのではないかと心配されると思います。
頭痛を主症状とする病気には多くのものがありますが、代表的な疾患として、くも膜下出血を始めとする脳血管障がいや脳腫瘍、中枢性感染症などがあります。激しい頭痛がある場合や頭痛が長引く場合には頭痛専門医の診察を受ける事をお勧めします。特に急な頭痛で、これまでに経験のないひどい頭痛の場合には、すぐに頭痛専門医を受診してください。命にかかわる危険な頭痛の可能性がありますので。
慢性的に頭痛がある場合や痛み止めを使用してもあまり良くならない場合には、頭部CT、MRIや副鼻腔・頸椎レントゲン検査など受ける事もお勧めします。
脳血管に由来する頭痛の場合には、その経過が非常に診断の参考になります。くも膜下出血に伴う頭痛の特徴は、頭痛が起こり始めてから痛みがピークに達するまでが極めて短時間であるのに対して、片頭痛の場合には通常20~30分かかることで区別ができます。とは言っても突然頭痛が起こった後に徐々に頭痛の程度が強くなるくも膜下出血もありますので、これまでに経験をしたことがない様な激しい頭痛の場合には、やはり頭痛専門医にご相談ください。私の経験ですが、それ程強くない頭痛なので様子を観ていましたがあまり頭痛が改善せず、ご本人が歩いて受診されたら、実はくも膜下出血であった例もありました(いわゆる、Walk in Subarachnoid Hemorrhage )
院長 篠原 伸顕