SAS(睡眠時無呼吸症候群)とCPAP(持続気道陽圧)療法について
【SAS(睡眠時無呼吸症候群)について】
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は日本でも一般的な病気であり、推定で全体の1.7%が罹患しています。男性では3.28%、女性では0.5%の罹患率が報告されています。さらに、CPAP(持続陽圧呼吸療法)を使用して治療を受けている患者数は50万人以上とされています。
Y. Ohta, et al. Prevalence of Risk Factors for Sleep Apnea in Japan: A Preliminary Report. Sleep, Volume 16, Issue suppl_8, December 1993, Pages S6–S7,
【睡眠時無呼吸症候群の評価(Epworth Sleepness Scale(ESS))】
以上の8つの状況において、右の4つの段階で眠気の程度をお答え下さい。合計点数が11点以上だと睡眠時無呼吸症候群の疑いが強いと考えられます。
お車運転中に眠気をきたしてしまう方は一度、睡眠時無呼吸症候群の検査をお勧めいたします。就寝中にイビキ、無呼吸低呼吸を指摘されたりした方もまずはご相談、検査をお勧めです。検査機器が自宅に送られますのでご自宅で検査を受けられます。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は多くの方が抱える問題で、当院ではSAS自宅検査も、そしてCPAP治療も提供しています。
【CPAP(持続気道陽圧)療法について】
CPAP(持続気道陽圧)療法は、成人の閉塞性睡眠時無呼吸(O-SAS)に対する主要な治療法です(中枢性睡眠時無呼吸は全体の10%も満たないため、ほとんどが気道閉塞などの閉塞性が原因です)。この療法は、咽頭内の圧力を周囲の圧力よりも高く保つことにより、上気道の虚脱を防ぎます。具体的には、陽圧を用いて咽頭通過圧を維持し、呼気終末肺活量を増加させることで、無呼吸や低呼吸といった呼吸イベントを予防します。CPAP療法の効果は、呼吸の安定化と睡眠の質の向上に寄与し、日中の眠気や集中力の低下を改善することが知られています。また、認知機能低下リスクだけでなく糖尿病などの代謝疾患リスク、また心血管系の合併症などのリスクを低減する可能性も指摘されています。トラックやタクシーなど運転手、また自家用車での居眠り運転の主な原因でもあります。この治療は、患者のライフスタイルや具体的な症状に応じて、適切な検査、そして適切な圧力設定を継続的に行うことが重要です。
日本では、AHI(呼吸障害指数)が(full)PSG精密検査で20以上の場合(簡易検査でAHIが40以上)に保険が適用されるため、多くの患者様が経済的な負担を軽減しながら治療を受けることができます。
当院では、患者様のライフスタイルに合わせた各種CPAP機器の選定を行い、適切な設定で快適な睡眠をサポートします。CPAP機器は小型化が進んでおり、出張や旅行にも持ち運びやすくなっています。治療は根治ではなく、症状の管理が目的ですが、多くの患者様が治療により日常生活の質の向上を実感されています。
マスクの相性が、CPAP治療をスムーズに開始できるか分岐点になります。口呼吸が癖になってしまっている方は、ドラックストアやネット販売店などで口に貼るイビキ止めシールで対応するのもお勧めです。季節によっては乾燥が気になるシーズンでは加湿することも大切です。
【まとめ】
CPAP治療は、睡眠時無呼吸の症状を改善し、健やかな毎日を送るための効果的な方法です。治療に関するご相談や、詳しい情報を知りたい方は、お気軽に当院までお問い合わせください。
【当院での診断から治療の流れ】
≪診察予約 初診・再診≫
予約は CLINICS アプリ、電話で行えます。
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≪問診表記入≫
- CLINICSアプリを登録頂きそこから予約して頂きますと、問診票をそのまま入力頂けます。お電話での予約の患者様は当日院内で問診票にご記入頂きます。
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≪診察≫対面診察となります。睡眠時無呼吸症候群の問診と検査の必要性、そして検査機器を自宅に送付する確認事項の説明があります。
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≪検査1≫簡易検査機器が自宅にとどきます。
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検査機器を返却して頂き、ラボで検査解析され、当院に結果が届きますので診察で結果説明など行います。
検査検査AHIが30以上が重症ですが、PG簡易検査だとAHIが40以上でCPAP保険治療導入の適応となります。
★仰向けなど体位別に検査結果が出るので、例えば仰向けで40以上なら保険適応ともなります。
≪検査2≫必要なら精密検査である(full)PSGに進みます。(簡易検査PGの結果が20以上40未満であれば精密検査(full)PSG検査に進みます。これもご自宅に検査機器が送付いたしますので、確認事項の説明があります。)
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≪解析・診断≫
精密検査(full)PSG検査でAHI 20以上が保険適応になります。(簡易検査で40以上で即CPAP保険適応となります)
#睡眠時無呼吸症と診断
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≪治療の選択≫
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≪治療開始≫
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≪通院≫
CPAP導入3か月を目途に、治療が安定していればオンライン診療への切り替えが可能です。
【料金】SAS簡易型睡眠検査は3割負担の方で2700円ほどです。CPAP装置には医療保険が適用されます。CPAP治療費は3割負担の方で1ヶ月約4000円、1割負担の方で1300円程度です(別途、診察料が発生いたします)。また、CPAP取り扱い業者に、使用中のトラブルや、マスク装着違和感などで随時連絡することも可能です。
CPAP導入直後は疑問点や問題点が出ることが多いので、基本月に1回来院していただき、問題点の確認・それに対する対処を行います。また随時、機械・マスクフィッティングの調整、日常生活や療養指導のご相談にも対応させて頂きます。