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不眠症

 
 
INSOMNIA / SLEEP DISORDER

眠れない夜が続いていませんか?
〜心療内科で取り組む「不眠症」の診断と治療〜

医療法人社団 正友会 理事長・五藤 良将(日本抗加齢医学会専門医)と、心療内科担当・阿部 靖彦医師(火曜午前)より、不眠症の正しい理解と治療の流れを、やさしくお伝えします。😴

心療内科
不眠症
睡眠衛生・CBT-I
センター南駅

― 理事長より、はじめに ―

こんにちは。医療法人社団 正友会 理事長の五藤 良将です。「布団に入っても1時間以上眠れない」「夜中に何度も目が覚める」「朝早くに目が覚めてしまい、その後眠れない」——こうしたお悩みで来院される方は、決して少なくありません。

結論からお伝えします。不眠は「気合いや根性」で治すものではなく、原因を見極めて段階的に整える、れっきとした治療対象の症状です。そして眠れない状態を放置せず早めに相談することが、生活習慣病・うつ・認知症の予防にもつながります。

本記事では、旧・浜クリニックとして地域に親しまれてきた当院の心療内科で、阿部 靖彦医師(日本心身医学会 専門医・日本心療内科学会 専門医/火曜午前)がどのように不眠症を診ているのか、原因・治療の流れ・セルフケアまでをわかりやすくご説明します。

1. 不眠症とは?──4つのタイプ

不眠症とは、「夜なかなか眠れない」「眠りが浅い」といった睡眠の問題が週に3回以上・3か月以上続き、その結果、日中に眠気・集中力低下・気分の落ち込み・倦怠感などの不調が生じている状態を指します。大切なのは「眠れない夜があること」そのものではなく、昼間の生活に支障が出ているかどうかです。不眠は大きく次の4タイプに分けられ、いくつかが重なることもよくあります。

🌙 入眠困難

布団に入っても寝つくまでに30分〜1時間以上かかる。最も多いタイプで、不安や緊張と関係しやすい。

🔁 中途覚醒

夜中に何度も目が覚め、その後なかなか寝つけない。中高年に多く、睡眠時無呼吸が隠れていることも。

🌅 早朝覚醒

予定より2時間以上早く目が覚め、再び眠れない。高齢者やうつ病で多くみられる。

💤 熟眠障害

睡眠時間は足りているのに「ぐっすり眠れた感じがしない」。日中の眠気や疲労感が残る。

2. こんな症状はありませんか?(セルフチェック)

以下に2つ以上当てはまり、それが数週間以上続いている場合は、一度ご相談いただくことをおすすめします。「これくらいで受診していいのかな」と迷う段階こそ、早めの相談が回復への近道です。

  • 寝つくのに30分以上かかる日が、週に3回以上ある
  • 夜中に目が覚め、その後眠れないことが多い
  • 朝、予定より早く目が覚めてしまう
  • 日中の眠気・倦怠感・集中力低下で、仕事や家事に支障がある
  • 「今夜も眠れないのでは」と、夜が来るのが怖い・不安
  • 市販の睡眠改善薬やお酒に頼ることが増えている ⚠

3. 不眠の原因──5つのP

不眠の原因は一つではありません。医療では古くから「5つのP」という枠組みで原因を整理します。心療内科では、この複数の要因を丁寧にほどいていくことが、的確な治療への第一歩になります。

要因(P) 具体例
身体的(Physical) 痛み・かゆみ・頻尿・睡眠時無呼吸・むずむず脚症候群など
生理学的(Physiological) 交代勤務・時差・不規則な生活・就寝直前のスマホなど
心理学的(Psychological) ストレス・心配ごと・「また眠れないのでは」という予期不安
精神医学的(Psychiatric) うつ病・不安症・適応障害など。不眠が初期サインのことも
薬理学的(Pharmacological) カフェイン・アルコール・ニコチン・一部の治療薬の影響

⚠ 「寝酒」は逆効果です
アルコールは寝つきを良くするように感じますが、後半の睡眠を浅くし、中途覚醒を増やします。耐性もつきやすく、不眠を悪化させる代表的な原因です。

4. 放置するとどうなる?(合併するリスク)

不眠は「つらいけれど命に関わらない」と軽く見られがちですが、慢性化すると心身に幅広く影響します。慢性不眠は高血圧・糖尿病・肥満などの生活習慣病リスクを高め、うつ病の発症リスクを約2倍に上げることが複数の研究で示されています。

📊 慢性不眠が高めるリスク

  • うつ病の発症リスク 約2倍
  • 高血圧・2型糖尿病・肥満などの生活習慣病
  • 日中の眠気による事故・転倒・仕事のミス
  • 長期的には認知機能の低下との関連も指摘される

だからこそ、不眠は「眠れないこと」だけでなく、その先にある全身の健康を守るために、早めに整えることが大切です。

5. 当院の心療内科・阿部医師による診療

当院では心療内科を強化し、心療内科を専門とする阿部 靖彦医師が毎週火曜午前を担当しています。心療内科は「心の状態が体に出る不調」を、こころとからだの両面から診る診療科です。不眠の背景にあるストレスや不安を丁寧にうかがいながら、必要に応じて身体的な原因(睡眠時無呼吸など)の検索も行います。

🩺 心療内科担当医のご紹介

阿部 靖彦(あべ やすひこ)医師 担当:毎週火曜 午前

  • 一般社団法人 日本心身医学会 専門医
  • 特定非営利活動法人 日本心療内科学会 専門医
  • 不眠・不安・パニック障害・自律神経失調症・うつ/適応障害・心身症を幅広く担当

🏥 当院の強み

  • 心療内科専門医による、こころとからだを一体でみる診療
  • 糖尿病内科・神経内科・認知症外来を併設し、不眠の身体的背景まで横断的に評価
  • 睡眠時無呼吸(SAS)の検査・CPAP治療にも対応
  • 土曜も9〜14時(休憩なし)診療/センター南駅徒歩9分・駐車場4台

6. 治療の流れ──睡眠衛生・CBT-I・薬物療法

不眠症治療は「すぐに睡眠薬」ではありません。世界的にも、不眠症治療の第一選択は不眠の認知行動療法(CBT-I)と睡眠衛生指導とされています(睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン)。当院では次のように段階的に進めます。

ステップ 内容
①評価 不眠のタイプ・5つのPの整理・背景の病気の有無を確認
②睡眠衛生指導 生活リズム・光・カフェイン・寝室環境などの見直し
③認知行動療法(CBT-I) 「眠れない」への考え方や行動のクセを整える。再発を防ぐ土台
④薬物療法 必要時に、依存の少ない新しい睡眠薬を中心に。最初から「出口(減薬)」を見据えて使う

💡 新しい睡眠薬という選択肢

近年はデエビゴ®(レンボレキサント)クービビック®(ダリドレキサント)といった「オレキシン受容体拮抗薬」が登場し、従来のベンゾジアゼピン系に比べて依存・ふらつきが少ないとされています。詳しくは関連記事「新しい睡眠薬のはなし」でご説明しています。

7. 今夜からできる睡眠衛生のセルフケア

薬の前に、まず生活のなかでできることがあります。すべてを完璧にする必要はありません。できそうなものから一つずつ試してみてください。

☀ 起きる時間を一定に

休日も平日と同じ時刻に起き、朝の光を浴びる。体内時計が整います。

📱 就寝1時間前はスマホを控える

強い光と情報の刺激は脳を覚醒させます。照明も少し暗めに。

☕ 午後のカフェイン・寝酒を避ける

コーヒー・お茶は夕方以降控えめに。アルコールは眠りを浅くします。

🛏 眠くなってから布団へ

15分以上眠れなければ一度離床を。布団=眠れない場所、にしない。

8. 受診の目安とよくある誤解

「眠れない日が週3回以上・1か月以上続く」「日中の不調がある」「不安で夜が怖い」——このいずれかがあれば、受診の目安です。よくある誤解も整理しておきます。

📊 よくある誤解と事実

❌「睡眠薬は一度飲むとやめられない」→ 正しく使えば減薬・卒業できます。当院は最初から出口を見据えて処方します。

❌「8時間眠らないと不健康」→ 必要な睡眠時間は人それぞれ。日中元気なら問題ありません

❌「眠れないのは気合いが足りない」→ 不眠は治療対象の症状。我慢で治すものではありません。

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よくあるご質問(FAQ)

Q1. 軽い寝つきの悪さでも受診していいですか?

A. もちろんです。「相談だけ」でも歓迎します。早い段階で生活習慣を整えるだけで改善することも多く、慢性化を防げます。

Q2. 必ず睡眠薬を出されますか?

A. いいえ。まず睡眠衛生指導と認知行動療法を優先します。薬は必要なときに、依存の少ないものを中心に、減薬を見据えて使います。

Q3. 心療内科の受診は何曜日ですか?

A. 阿部 靖彦医師による心療内科は毎週火曜午前です。WEB予約・お電話(045-942-7783)でご予約いただけます。

Q4. 今飲んでいる睡眠薬をやめたいのですが。

A. 自己判断での中断は不眠の反動を招くことがあります。出口(減薬)を見据えた計画を一緒に立てますので、ご相談ください。

🔁 3軸クロスポイント:不眠を「糖尿病」「認知症」「抗加齢」の視点でとらえる

当院は「糖尿病×認知症×抗加齢」の3軸で全身を診ることを大切にしています。不眠は、この3つすべてと深くつながる「健康寿命の見張り役」です。

🩸 軸1: 糖尿病・生活習慣病との関連

睡眠不足は食欲ホルモンの乱れやインスリン抵抗性を介して、血糖や血圧を悪化させます。眠りを整えることは、生活習慣病治療の土台でもあります。

🧠 軸2: 認知症・神経系との関連

深い睡眠中に脳は老廃物(アミロイドβなど)を洗い流します。慢性的な不眠は認知症リスクとの関連が指摘され、当院の認知症外来とも連携して評価します。

🌱 軸3: 抗加齢医学・健康寿命

良質な睡眠は、ホルモン分泌・免疫・組織の修復を支える「最良のアンチエイジング」です。眠りの質を整えることは、健康寿命と平均寿命のギャップを縮める一歩になります。

執筆|医療法人社団 正友会 理事長 五藤 良将(日本抗加齢医学会専門医)/監修協力 心療内科 阿部 靖彦(日本心身医学会 専門医・日本心療内科学会 専門医)

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※旧名称:浜クリニック
〒224-0006 神奈川県横浜市都筑区荏田東4-3-19
横浜市営地下鉄ブルーライン・グリーンライン「センター南駅」徒歩9分/駐車場4台

診療時間 日・祝
9:00〜12:00 9:00

14:00
15:00〜18:00

休診日:火曜午後・日曜・祝日/土曜は9:00〜14:00(休憩なし)


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