健診で「便潜血が陽性」と言われたら〜「どうせ痔だから」で終わらせない、次の一手を理事長 五藤良将が解説〜
【お知らせ】心療内科専門外来の終了について(2026年10月追記)
火曜午前の心療内科専門外来を担当していた阿部靖彦 医師は、2026年9月末をもって退職いたしました。これに伴い、当院の心療内科専門外来は2026年9月で終了しております。本記事中の心療内科に関する記載は掲載当時の内容です。
2026年10月からの火曜午前は、玉井博修 医師による消化器内科・肝臓内科の専門外来となりました。また、月・水・木・金曜の午後診療は18:30まで延長しております。
― 理事長より、はじめに ―
こんにちは。医療法人社団 正友会 理事長の五藤 良将です。秋は健診の結果が手元に届く季節です。外来では「便潜血が+(陽性)と書いてあるんですが、昔から痔があるので、たぶんそれですよね?」というご相談を、この時期とくに多くいただきます。ご本人はもちろん、「父が結果の紙を引き出しにしまい込んでいて」とご家族が心配して来られることもあります。
結論からお伝えします。便潜血陽性の大半は大腸がんではありません。しかし「痔だから」と自己判断してよい根拠にはなりません。1日分でも陽性なら、大腸内視鏡による精密検査を受けていただく――これが唯一の正解です。そして、便潜血検査をもう一度受けることは、精密検査の代わりにはなりません(国立がん研究センター がん情報サービス)。
本記事では、便潜血検査が何を見ている検査なのか、陽性のときに実際どれくらいの確率で何が見つかるのか、なぜ「痔のせい」で片づけてはいけないのか、大腸内視鏡は実際どんな検査なのか、そして横浜市の大腸がん検診の使い方までを、順を追って整理します。読み終えたときに「では、いつ・どこへ行けばよいか」が具体的に決まっている状態を目指します。
THIS ARTICLE IS WRITTEN AND SUPERVISED BY
医療法人社団 正友会 理事長 五藤 良将
日本抗加齢医学会専門医・日本糖尿病協会登録医
この記事は五藤 良将が執筆・監修し、内容に責任を持っています。
📖 目次
- 便潜血検査は「大腸からの目に見えない出血」を探す検査です
- 「陽性=がん」ではありません。実際に見つかるものの内訳
- 精検受診率は71.5%──約3割が、次の一歩を踏み出していません
- 「どうせ痔だから」が、いちばん危ない考え方です
- 「もう一度、便潜血だけ」は精密検査の代わりになりません
- では「陰性」なら安心?──便潜血検査の限界
- 精密検査=大腸内視鏡は、実際どんな検査なのか
- ポリープを切ることが、いちばん確実な大腸がん予防です
- 横浜市の大腸がん検診は40歳以上・年1回・無料です
- 🏥 センター南で診るという選択(当院が選ばれる理由)
- 関連ブログ・関連クリニック
- よくあるご質問(FAQ)
- 🔁 3軸クロスポイント(糖尿病×認知症×抗加齢)
1. 便潜血検査は「大腸からの目に見えない出血」を探す検査です
健診で行う便潜血検査は、正式には便潜血検査(免疫法/FIT:Fecal Immunochemical Test)といいます。便に混じったごくわずかなヒトの血液(ヘモグロビン)を、抗体を使って検出する検査です。「潜血」という名前のとおり、肉眼では赤いと分からないレベルの出血をとらえるのが目的です。
大腸にがんやポリープ(腺腫)があると、便がそこを通過するときに表面がこすれ、少しずつ出血することがあります。その血液を拾い上げるのが、この検査の役割です。免疫法はヒトのヘモグロビンにだけ反応するため、食事の肉や鉄剤の影響を受けにくく、検査前の食事制限が不要という利点があります。
💡 なぜ「2日分」採るのか
国立がん研究センター がん情報サービスでは、「2日分の便を採取し、便に混じった血液を検出する検査」と説明されています。大腸のがんやポリープは毎日出血しているわけではありません。1日だけの採便では、たまたま出血しなかった日に当たって見逃される可能性があります。だからこそ2日法が標準であり、そして2日のうち1日分でも陽性なら「要精密検査」という扱いになります。
ここが最初のつまずきどころです。「2回のうち1回だけだったから、軽い陽性でしょう」と考えてしまう方がとても多いのですが、便潜血検査に「軽い陽性」「重い陽性」という区別はありません。1回でも陽性なら、精密検査の対象です。
2. 「陽性=がん」ではありません。実際に見つかるものの内訳
陽性という文字を見て、眠れなくなってしまう方がいらっしゃいます。まず、その不安を正しい大きさに戻しておきましょう。便潜血が陽性になった方のうち、実際に大腸がんが見つかるのは数%程度とされています。つまり、陽性の方の9割以上は大腸がんではありません。
| 陽性のときに考えられる原因 | どう対応するか |
|---|---|
| 大腸ポリープ(腺腫)/最も多い所見のひとつ | 内視鏡で見つけ、その場で切除できることが多い。将来のがんを防げる |
| 大腸がん/頻度は数%だが、見つけたい本命 | 早期であれば内視鏡治療で根治が期待できる |
| 痔核・裂肛(いぼ痔・切れ痔) | 「痔もある」と「痔だけ」は違います。内視鏡で大腸側を確認して初めて言えること |
| 大腸憩室・炎症性腸疾患・虚血性大腸炎 | それぞれ治療方針が違うため、診断がつくこと自体に意味がある |
| 採便時の混入(月経血など)・原因がはっきりしないもの | 結果的に問題なしと分かることも多い。それも含めて「確認」です |
📊 これは何を意味するのか?
「大半はがんではない」という事実は、安心して検査を受けに来てよい理由であって、検査を受けなくてよい理由ではありません。むしろ、陽性の方の多くで見つかるのはポリープ(腺腫)です。腺腫は放置すれば一部が年単位でがん化していきますが、見つけて切除すれば、その将来を断ち切れます。便潜血陽性は「病気の宣告」ではなく、「先回りするチャンスが回ってきた」という通知だと受け取ってください。
3. 精検受診率は71.5%──約3割が、次の一歩を踏み出していません
📊 データが示す事実
- 大腸がん検診(40〜74歳)の精検受診率は71.5%(令和5年度・全国/国立がん研究センター がん統計「がん検診の都道府県別プロセス指標」)
- つまり、要精密検査と判定された方の約3割近くが、精密検査を受けていません
- 一方で、便潜血検査(免疫法)による検診で大腸がん死亡が60%減ると報告されています(国立がん研究センター がん情報サービス/有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン)
この2つの数字を並べると、日本の大腸がん検診の弱点がはっきりします。検査そのものは、死亡を6割減らせるほど強力です。しかし、その効果は「陽性のあとに精密検査を受けた人」にしか届きません。陽性の紙を引き出しにしまった瞬間に、60%の恩恵はゼロになってしまうのです。
受けない理由として多いのは、「症状がないから」「痔だと思うから」「内視鏡がこわい・恥ずかしいから」「忙しいから」の4つです。このうち前の2つは、この記事でこれから正面から否定します。後ろの2つについては、第7章で実際の検査の流れをお伝えすることで、ハードルを下げられればと思います。
4. 「どうせ痔だから」が、いちばん危ない考え方です
外来でいちばん多く、そしていちばん心配なのが、この自己判断です。国立がん研究センター がん情報サービスは、この点をはっきり書いています。
📚 公的機関の記載(国立がん研究センター がん情報サービス)
「もともと痔がある場合でも、痔が原因で出血しているのか、あるいは大腸がんやポリープのために出血しているのかは精密検査をしないと分かりません。自己判断をせずに、必ず精密検査を受けましょう。」
痔は日本人の成人にとてもありふれた病気です。ありふれているということは、大腸がんがある方にも、同じくらいの確率で痔があるということです。「痔がある」という事実は、大腸がんがないことの証明には、まったくなりません。むしろ痔をお持ちの方は、「痔のせいだ」と自分を納得させる材料を持ってしまっている分、発見が遅れやすいという点で不利な立場にあります。
⚠ 押さえておきたい考え方
大腸内視鏡は「がんを探す検査」であると同時に、「痔のせいだと確認するための検査」でもあります。大腸側に問題がないと分かって初めて、安心して痔の治療に専念できます。順番が逆にならないようにしてください。
5. 「もう一度、便潜血だけ」は精密検査の代わりになりません
もうひとつ、非常によくある誤解です。「陽性だったので、念のためもう一度便潜血をやってみます。今度が陰性なら大丈夫ですよね?」――残念ながら、これは正しくありません。国立がん研究センター がん情報サービスも「便潜血検査をもう一度受けることは精密検査の代わりになりません」と明記しています。
理由はシンプルです。第1章でお伝えしたとおり、大腸のがんやポリープは毎日出血しているわけではないからです。再検査でたまたま出血していない日に当たれば、陰性という結果が出ます。しかし、それは「出血がなかった日だった」ことを示すだけで、大腸の中に何もないことを示してはいません。むしろ、いったん陽性が出た方が再検査で陰性になったとき、安心してしまって精密検査から遠ざかることこそが、いちばん避けたい展開です。
💡 覚えておいていただきたい一行
一度陽性が出たら、その回の「精密検査」は大腸内視鏡です。便潜血の再検査ではありません。これだけ覚えて帰っていただければ、この記事の目的の半分は達成です。
6. では「陰性」なら安心?──便潜血検査の限界
ここまで「陽性なら必ず内視鏡へ」とお伝えしてきましたが、公平を期すために、もう一方の限界にも触れておきます。便潜血検査が陰性であっても、大腸がんが100%ないと言い切ることはできません。出血していないタイミングのがんや、平坦で出血しにくい病変は、すり抜けることがあります。
だからこそ、検診は「年1回、続けて受ける」ことに意味があります。1回で見逃されても、翌年、その翌年と繰り返すうちに拾い上げられる。大腸がん検診の死亡率減少効果は、単発の検査ではなく、継続した受診によって生まれるものです。「去年受けたから今年はいいか」ではなく、毎年の恒例行事にしていただくのが正解です。
⚠ 検診結果を待たず、早めに受診していただきたいサイン
- 肉眼でわかる血便・黒い便(タール便)が出た
- 便が細くなった、残便感が続く、便秘と下痢を繰り返すようになった
- ダイエットをしていないのに体重が減ってきた
- 原因のはっきりしない貧血を指摘された(鉄欠乏性貧血)
- お腹の張りや腹痛が続く、しこりを触れる
- ご家族(親・きょうだい)に大腸がんや大腸ポリープの方がいる
これらがある場合は、便潜血の結果がどうであれ、また検診の時期を待たずに、一度ご相談ください。とくに原因不明の鉄欠乏性貧血は、大腸からの慢性的な少量出血が背景にあることがあり、内科として必ず確認したい所見です。
7. 精密検査=大腸内視鏡は、実際どんな検査なのか
「こわい」「つらそう」「恥ずかしい」という気持ちが、精検受診率を下げている大きな要因です。中身が分かれば、不安はかなり小さくなります。おおまかな流れをお示しします。
📅 ① 事前の診察
症状・服薬(とくに血をサラサラにするお薬)・持病を確認し、検査日と前処置の方法を決めます。糖尿病のお薬は、前日・当日の飲み方を個別に調整します。
🥤 ② 前処置(腸をきれいに)
前日は消化のよい食事にし、当日は下剤(腸管洗浄液)を数時間かけて飲みます。多くの方が「本番よりここが大変」とおっしゃる部分ですが、近年は量の少ないタイプも選べます。
🔍 ③ 検査(15〜30分程度)
肛門から内視鏡を入れ、大腸全体を観察します。希望と適応に応じて鎮静剤(静脈麻酔)を使い、うとうとしている間に終えることもできます。
✂ ④ ポリープがあれば、その場で
見つかったポリープは、多くの場合その場で切除できます。切除した場合は当日〜数日、食事・運動・飲酒・旅行に制限がつきます。
⚠ 鎮静剤を使った場合のご注意
検査当日は車・バイク・自転車の運転ができません。公共交通機関でのお越しか、ご家族の送迎をご予定ください。また、検診で「要精密検査」となった方の大腸内視鏡は保険診療で行われます(費用はポリープ切除の有無で変わります)。
8. ポリープを切ることが、いちばん確実な大腸がん予防です
大腸がんの多くは、腺腫というポリープが時間をかけてがんに変化する経路をたどることが知られています(腺腫・がん連関)。ここが、大腸という臓器の大きな特徴です。がんになる前の段階を、目で見て、その場で取り除ける。これができるがんは、そう多くありません。
つまり、便潜血陽性をきっかけに受けた大腸内視鏡は、「がんを見つける検査」であると同時に、「がんになる芽を摘む治療」にもなり得ます。私が外来で「陽性は、むしろ幸運な知らせです」と申し上げるのは、この意味においてです。
🌱 日常でできる、大腸がんのリスクを下げる習慣
- 禁煙:喫煙は大腸がんを含む多くのがんの確立したリスク要因です
- 節酒:飲酒量が増えるほどリスクは上がります。休肝日をつくりましょう
- 適正体重の維持と運動:肥満と運動不足はいずれもリスクを高めます
- 食物繊維をしっかり、赤身肉・加工肉はほどほどに:野菜・果物・全粒穀物・豆類を中心に
- 血糖の管理:糖尿病のある方は大腸がんのリスクがやや高いことが報告されています
ただし、どれほど生活習慣を整えても検診の代わりにはなりません。生活習慣は「なりにくくする」ための手段、検診と内視鏡は「できてしまったものを早く見つける」ための手段です。役割が違います。
9. 横浜市の大腸がん検診は40歳以上・年1回・無料です
横浜市にお住まいの方には、ぜひ知っておいていただきたい制度があります。横浜市の大腸がん検診は、40歳以上の方が対象で、1年度に1回、便潜血検査を受けられます。そして令和8年度(2026年度)は自己負担が無料です(横浜市がん検診サイト)。都筑区にお住まいの方も、もちろん対象です。
| 項目 | 横浜市の大腸がん検診 |
|---|---|
| 対象 | 40歳以上(男女) |
| 受診間隔 | 1年度に1回 |
| 検査内容 | 問診、便潜血検査(2日法) |
| 自己負担 | 無料(令和8年度) |
| 陽性だったら | 精密検査(大腸内視鏡)は保険診療で行います |
費用というハードルが取り除かれている今年度は、これまで受けていなかった方が、習慣をつくり直す絶好の機会です。ご自身の分だけでなく、「そういえば親は受けているだろうか」と、ご家族にも一声かけていただければと思います。検診の対象年齢・費用・実施方法は年度によって変わることがありますので、最新の内容は横浜市の公式案内でご確認ください。
🔁 3軸クロスポイント:便潜血陽性を「糖尿病」「認知症」「抗加齢」の視点でとらえる
当院では、糖尿病・認知症・抗加齢医学を切り離さずに診る「3軸アプローチ」を診療の柱にしています。便潜血陽性は一見すると消化器だけの話に見えますが、この3つの軸から眺めると、まったく違う景色が見えてきます。
🩸 軸1: 糖尿病・生活習慣病との関連
加えて実務的な注意もあります。大腸内視鏡の前日・当日は食事が大きく変わるため、糖尿病のお薬やインスリンの調整が必要です。とくにSGLT2阻害薬は、絶食と下剤による脱水が重なると負担が大きくなるため、休薬のタイミングを事前に決めておく必要があります。当院は水曜日に糖尿病専門外来を設けており、内視鏡検査に向けた薬剤調整も、こちらでご相談いただけます。
🧠 軸2: 認知症・神経系との関連
脳神経内科・認知症外来を併設する当院では、もの忘れのご相談で来られた方に採血を行い、貧血や栄養状態を必ず確認します。治せる原因が背景に隠れていないかを見ておくことは、認知症診療の基本です。便潜血陽性の紙と、「最近ぼんやりしている」というご家族の心配が、実は一本の線でつながっていることがあります。
🌱 軸3: 抗加齢医学・健康寿命
そして食物繊維・発酵食品を中心とした食事、週150分の有酸素運動、禁煙・節酒という大腸がん予防の柱は、そのまま血糖管理・認知症予防の柱と完全に重なります。ひとつの習慣が3つの軸に効く――これが、私たちが3軸を分けずに診る理由です。
🏥 センター南で診るという選択(当院が選ばれる理由)
「便潜血が陽性だった。でも、まずどこに相談すればいいのか分からない」――この最初の一歩を引き受けるのが、かかりつけ医の役割だと考えています。当院での受け止め方を、事実だけでお伝えします。
理由① 結果の紙1枚からご相談いただけます
健診結果をお持ちいただければ、内容を確認し、症状・服薬・既往を踏まえて次に必要な検査をご説明します。大腸内視鏡が必要な方には、内視鏡を実施している医療機関へ速やかにご紹介します。
理由② 2026年10月から消化器内科・肝臓内科外来を開始予定
2026年10月より、火曜午前に消化器内科・肝臓内科の専門外来(玉井博修医師)を開始する予定です。お腹の症状や肝臓の数値についても、専門的にご相談いただけます。
理由③ 糖尿病専門外来(水曜)があります
水曜日は理事長・五藤 良将(日本糖尿病協会登録医)が糖尿病専門外来を担当します。内視鏡検査に向けた血糖のお薬の調整も、この枠でご相談いただけます。
理由④ 貧血・もの忘れまで同じ窓口で
脳神経内科・認知症外来を併設しています。貧血やもの忘れといった「消化器の外」に出たサインも、同じ窓口で一緒に確認できます。
理由⑤ 平日は18:30まで、土曜は14時まで
月・水・木・金は18:30まで(2026年9月より延長)、土曜は9:00〜14:00 休憩なしで診療しています。お勤めの方も、検診の結果を持って立ち寄っていただけます。
理由⑥ センター南駅から徒歩9分・駐車場4台
市営地下鉄「センター南駅」から徒歩9分、駐車場は4台ご用意しています。旧・浜クリニックとして地域に親しまれてきた場所で、変わらず診療を続けています。
健診結果の封筒を、そのままお持ちください。「痔だと思う」で終わらせずに、一度ご相談ください。
ご予約はmelmoから24時間受付中です。/お電話 045-942-7783
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11. よくあるご質問(FAQ)
Q1. 2回のうち1回だけ陽性でした。この場合も精密検査は必要ですか?
はい、必要です。大腸のがんやポリープは毎日出血しているわけではないため、2日のうち1日分でも陽性であれば「要精密検査」となります。「1回だけだから軽い」という解釈はできません。
Q2. 生理中に採便してしまいました。それでも陽性と出ますか?
月経血が混入すると陽性になることがあります。可能であれば、月経期間と前後数日を避けて採便してください。すでに陽性の結果が出ている場合は、混入が疑わしいケースも含めて、まずは受診して状況をお聞かせください。自己判断で「生理のせい」と決めてしまわないことが大切です。
Q3. 血をサラサラにする薬を飲んでいます。内視鏡は受けられますか?
受けられます。ただし、抗血小板薬・抗凝固薬を内服中の方は、ポリープを切除する場合に出血のリスクを考える必要があるため、休薬の要否とタイミングを事前に決めます。自己判断で中止しないでください――急な中止は脳梗塞や心筋梗塞のリスクを高めます。必ず処方医にご相談ください。
Q4. 何歳まで検診を受けたほうがよいですか? 高齢の親にも勧めるべきでしょうか。
横浜市の大腸がん検診に上限年齢は設けられていませんが、ご高齢の方では全身の状態や、見つかったときに治療を受けられるかどうかも含めて考える必要があります。前処置の下剤を飲みきれるか、通院の負担はどうか、といった現実的な点も含め、ご本人とご家族、かかりつけ医で相談して決めるのが望ましい形です。「年だからやめておく」と決める前に、一度ご相談ください。
Q5. 精密検査を受けて何もなければ、しばらく検診は受けなくてよいですか?
大腸内視鏡で異常がなかった場合、次にいつ内視鏡を受けるかは所見の内容によって変わります(ポリープの有無・個数・大きさ・病理結果など)。検査を受けた医療機関から示される次回の目安に従ってください。また、その後も便通の変化・血便・原因不明の貧血などが出てきた場合は、期間にかかわらずご相談ください。
AUTHOR / SUPERVISOR
医療法人社団 正友会 理事長 五藤 良将(ごとう よしまさ)
- 防衛医科大学校 医学部 卒業(27期)。防衛医科大学校病院、自衛隊中央病院、自衛隊横須賀病院ほかで臨床経験を積む
- 医療法人社団 五良会 理事長/医療法人社団 正友会 理事長/竹内内科小児科医院 院長
- 日本内科学会 認定内科医/日本抗加齢医学会 専門医/日本糖尿病協会 登録医/日本旅行医学会 認定医
- 日本温泉気候物理医学会 温泉療法専門医/日本医師会認定産業医/日本医師会認定健康スポーツ医/難病指定医
- 所属学会:日本内科学会、日本糖尿病学会、日本アレルギー学会、日本東洋医学会、日本リウマチ学会、日本外来小児科学会、日本抗加齢医学会、日本睡眠学会、日本美容内科学会、日本旅行医学会 ほか
- 著書『あぶら落とすスープ』(アスコム)。NHK・TBS・フジテレビ・日本テレビ・テレビ朝日などメディア出演多数
執筆・監修責任について
本記事は、五藤 良将が公的機関の発表・国内外の診療ガイドライン・査読済み論文を確認したうえで執筆・監修しています。内容は公開時点の情報に基づくものであり、新しい知見やガイドラインの改訂があった場合は、こちらで記事を更新します。
本記事は一般的な医学情報の提供を目的としており、個々の患者さんの診断・治療に代わるものではありません。症状や治療のご判断については、必ず医師にご相談ください。記載内容について気になる点がございましたら、五良ファミリークリニック センター南(045-942-7783)までお知らせください。
📚 主な参考資料
- 国立がん研究センター がん情報サービス「大腸がん検診について」
- 国立がん研究センター がん情報サービス(医療関係者向け)「大腸がん検診」
- 国立がん研究センター「有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン 2024年度版」
- 国立がん研究センター がん統計「がん検診の都道府県別プロセス指標」(令和5年度)
- 横浜市がん検診サイト「がん検診の内容」(令和8年度)
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理事長 五藤 良将
