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心療内科について

PSYCHOSOMATIC MEDICINE — MIND, BODY & SLEEP

心療内科について
〜不眠・不安・うつ・自律神経・心身症を「3軸」で診る〜

眠れない・気分が落ち込む・動悸が止まらない・お腹の調子が悪い――こうした「こころと身体」の境目の症状を、内科・脳神経内科と連携しながら伴走型で診る診療科が心療内科です。横浜・センター南の旧浜クリニック時代から地域に根ざし、「責めない・隠させない・否定しない」姿勢で、不眠症・うつ病・不安症・パニック症・自律神経失調症・心身症のお悩みに向き合います。

不眠症/オレキシン拮抗薬 うつ病・適応障害 不安症・パニック症 自律神経失調症 心身症(IBS・緊張型頭痛)

― はじめに:「心療内科って、何を相談していいのですか?」 ―

「夜眠れず、朝もスッキリ起きられない」「会社に行こうとすると動悸とお腹の不調が起きる」「人前で過呼吸になった」「健診で異常がないのに、なぜか体調が悪い」――センター南の外来でも、こうしたご相談を毎日のように頂きます。旧名称・浜クリニックの時代から地域に親しまれてきた当院では、内科・糖尿病内科・脳神経内科・心療内科を併設し、こころと身体を切り離さずに診ています。

心療内科は「こころの影響で身体に出た症状」を扱う内科系の診療科。精神科がうつ病・不安症・統合失調症など「こころそのものの不調」を中心に扱うのに対し、心療内科は不眠・動悸・腹痛・頭痛・倦怠感・めまい・吐き気といった身体症状から入るご相談を得意としています。内科併設だからこそ、まず身体の病気を除外したうえで、こころの治療を進められるのが当院の強みです。

本ページでは、心療内科で扱う代表的なお悩みを整理し、2025年9月に初公開されたパニック症診療ガイドライン新世代の不眠症治療薬(クービビック®/デエビゴ®/ベルソムラ®)2025年に法改正されたストレスチェック制度(50人未満も義務化へ)など、最新動向にもとづいてご説明します。

📖 目次

  1. 心療内科とは?──精神科との違いと「身体症状から診る」発想
  2. こんな症状はご相談を──受診の目安チェックリスト
  3. 不眠症──オレキシン受容体拮抗薬とCBT-I の時代
  4. うつ病・適応障害──早期発見と「責めない伴走」
  5. 不安症・パニック症──2025年新ガイドライン準拠
  6. 自律神経失調症・起立性調節障害──「異常なし」と言われた方へ
  7. 心身症──過敏性腸症候群・緊張型頭痛・機能性ディスペプシア
  8. 職場のメンタルヘルス──ストレスチェック義務化と復職支援
  9. 薬物療法の基本──SSRI/SNRI/睡眠薬/抗不安薬
  10. 心療内科にかかるときの不安──通院・薬・記録・保険
  11. 当院・センター南の心療内科の強み──内科併設のワンストップ連携
  12. 🔁 3軸クロスポイント(糖尿病×認知症×抗加齢)
  13. 関連ブログ・関連クリニック
  14. よくあるご質問(FAQ)

1. 心療内科とは?──精神科との違いと「身体症状から診る」発想

心療内科は、「ストレス・心理的要因が関与する身体症状や生活の不調」を診る、内科系の診療科です。1963年、九州大学に日本初の心療内科が設置されたことが始まりで、対象は心身症――こころの状態が身体に出る病気――を中心としつつ、現代では不眠症・うつ病・不安症・自律神経失調症など幅広く扱います。

💡 心療内科・精神科・脳神経内科の違い

🫀 心療内科:こころが原因で出ている身体症状(不眠・動悸・腹痛・頭痛・倦怠感など)を、内科的アプローチで診る
🧘 精神科:うつ病・不安症・統合失調症・双極症など、こころの病気そのものを扱う専門科
🧠 脳神経内科:脳・神経・筋肉の器質的な病気(認知症・てんかん・パーキンソン病など)を診る

実際には3科の対象は重なる部分も多く、現代の多くのクリニックでは心療内科=精神科+ストレス関連身体症状として一体で診療する流れになっています。「どの科に行けばいいか分からない」と迷ったら、まずは心療内科でかまいません。当院は脳神経内科も併設しているため、必要に応じてシームレスに連携できます。

カテゴリ 代表的な疾患・症状
睡眠の問題 不眠症(入眠困難・中途覚醒・早朝覚醒)、過眠、概日リズム睡眠障害、夜間勤務不適応
気分の問題 うつ病、適応障害、双極症(軽症)、産後うつ、月経前不快気分障害(PMDD)
不安の問題 パニック症、社交不安症、全般不安症、強迫症、PTSD
自律神経の問題 自律神経失調症、起立性調節障害、めまい、過呼吸、慢性疲労
心身症(典型例) 過敏性腸症候群、機能性ディスペプシア、緊張型頭痛、本態性高血圧、円形脱毛、過換気症候群
発達特性・嗜癖 成人ADHD、ASD(自閉スペクトラム)、アルコール/カフェイン使用障害、ゲーム障害

2. こんな症状はご相談を──受診の目安チェックリスト

心療内科にかかるタイミングを迷う方は本当に多くいらっしゃいます。「もっとつらい人がいるから」「気合いが足りないだけ」「家族に心配をかけたくない」と我慢されている方が大半です。以下のような状態が2週間以上続いていれば、一度ご相談ください。早く治療を始めるほど、回復への道のりは短くなります。

😴 眠りのサイン

寝つきが悪い/夜中に何度も目が覚める/朝早く目覚めて二度寝できない/日中に強い眠気。「睡眠の質」が下がると、心身すべてに波及します。

😔 気分のサイン

何をしても楽しくない/涙が止まらない/自分を責める/朝起きるのがつらい/食欲が極端に減るor増える/死にたいと感じる。

💗 動悸・パニックのサイン

電車・人混み・会議で動悸/過呼吸/「このまま死ぬのでは」と感じる発作/予期不安で外出を避けるようになった。

🫃 身体のサイン

検査で異常がないのに続く頭痛・腹痛・下痢/めまい/肩こり/吐き気/のどの違和感(ヒステリー球)/慢性的な疲労。

🏢 仕事・社会生活のサイン

朝、会社に行こうとすると体が動かない/集中力が続かない/簡単なミスが増えた/同僚との会話を避けるようになった。

🍶 嗜癖のサイン

お酒の量が増えた/毎晩飲まないと眠れない/カフェイン依存/市販薬の常用/スマホ・SNSが手放せない。

⚠ 「死にたい」「消えたい」気持ちがあるときは、いますぐご連絡を

希死念慮(死にたい気持ち)がある、自傷を考えている、誰にも頼れない――こうした状態は緊急の医療相談が必要です。診療時間内であれば当院にお電話を、夜間・休日であれば「いのちの電話」「よりそいホットライン」「#7119(救急安心センター)」などをご利用ください。お一人で抱え込まないでください。

3. 不眠症──オレキシン受容体拮抗薬とCBT-I の時代

日本人成人の約20〜30%が、何らかの不眠症状を抱えていると報告されています。「眠れない」と一口に言っても、入眠困難/中途覚醒/早朝覚醒/熟眠感の欠如の4タイプがあり、それぞれに合った治療法が異なります。

📊 不眠症治療の二本柱:薬と認知行動療法(CBT-I)

現在の不眠症ガイドラインでは、まず睡眠衛生指導と不眠症に対する認知行動療法(CBT-I)を行い、それでも改善しない場合に薬物療法を加える流れが推奨されています。CBT-I の中心は「眠れないのにベッドに居続けない」「毎朝同じ時刻に起きる」「就寝前のスマホ・カフェイン・飲酒を控える」などの行動の調整です。

薬を使う場合も、近年は「依存性が少なく自然な眠りに近い」新世代薬が中心になっています。

分類 代表薬 特徴
オレキシン受容体拮抗薬 クービビック®(ダリドレキサント)/デエビゴ®(レンボレキサント)/ベルソムラ®(スボレキサント) 「覚醒システム」をオフにし、自然な眠気を引き出す。依存・耐性が少なく、高齢者にも比較的安全。2024年12月発売のクービビックが第3の選択肢に。
メラトニン受容体作動薬 ロゼレム®(ラメルテオン) 体内時計を整える。高齢者・概日リズム不調に。即効性は弱い。
非ベンゾ系(Z薬) マイスリー®(ゾルピデム)/ルネスタ®(エスゾピクロン)/アモバン®(ゾピクロン) 入眠困難に即効性。短期使用が原則。高齢者ではふらつき・転倒に注意。
ベンゾジアゼピン系 ハルシオン®/レンドルミン®/サイレース®/ロヒプノール® など かつての主流。依存・離脱・転倒・認知機能低下のリスクから、現在は短期・限定使用

💡 「ずっと睡眠薬を飲み続けないといけませんか?」

多くの方で、「薬で眠れる感覚を取り戻す→生活リズムを整える→徐々に減薬・卒業」のパターンを目指せます。特にオレキシン受容体拮抗薬は耐性・依存・離脱が少ないため、減薬のハードルが低い薬です。「やめられない薬」というイメージは、旧世代のベンゾジアゼピン系の話。当院では治療開始時に必ず「ゴール(卒業のイメージ)」を一緒に決めます。

4. うつ病・適応障害──早期発見と「責めない伴走」

うつ病は、日本人の生涯有病率 約6.5%(15人に1人)、適応障害を含めればさらに多くの人が経験する身近な病気です。「気分の落ち込みが2週間以上続く」「これまで楽しめたことが楽しめない(興味・喜びの喪失)」のいずれかに加え、睡眠・食欲・集中力・自責感・希死念慮などの症状が組み合わさって診断されます。

📊 うつ病と適応障害は何が違う?

🔵 適応障害:明らかなストレス因(職場異動・人間関係・家族問題など)があり、そのストレスから離れると比較的速やかに改善する。早期介入で慢性化を防げます。
🔴 うつ病:ストレス因の有無にかかわらず「脳の状態そのもの」が変わってしまった状態。休息+薬物療法+環境調整+認知行動療法を組み合わせ、数か月〜半年の治療期間が目安。

両者の境界は曖昧で、適応障害が長引いてうつ病に移行することもあります。「ただ甘えているだけ」「気合いで治る」は誤解。早く介入したほうが、回復は早く、ぶり返しも少ない――これは数多くの研究で示されています。

治療の柱は① 休養 ② 薬物療法 ③ 精神療法(認知行動療法など) ④ 環境調整。当院では「薬だけ」「休めだけ」ではなく、4つを組み合わせます。2025年12月にはズラノロン(ザズベイ®)という産後うつ・うつ病に対する短期間(14日)投与の新規治療薬も承認され、選択肢が増えました。

分類 代表薬 特徴
SSRI レクサプロ®(エスシタロプラム)/ジェイゾロフト®(セルトラリン)/パキシル®(パロキセチン) 第一選択。効果と副作用のバランス良好。レクサプロ・ジェイゾロフトは比較的開始しやすい。
SNRI サインバルタ®(デュロキセチン)/イフェクサーSR®(ベンラファキシン) 慢性疼痛合併例・意欲低下が強い例に。糖尿病性ニューロパチーにも保険適応あり。
新規作用機序 トリンテリックス®(ボルチオキセチン) セロトニン再取込阻害+複数受容体調節。性機能障害・体重増加を避けたい方に。
NaSSA リフレックス®/レメロン®(ミルタザピン) 不眠・食欲低下を伴う方に。眠気・体重増加に注意。
新規短期投与薬 ザズベイ®(ズラノロン) 2025年12月承認。14日間の短期投与で急性期効果。産後うつにも適応。

⚠ 抗うつ薬は「即効薬」ではありません

SSRI/SNRIは効果発現まで2〜4週間かかります。最初の1〜2週は副作用(吐き気・頭痛・眠気・性機能変化)のほうが先に出るため、「効かないからやめる」と判断する前に必ずご相談ください。中止するときも自己判断で急に止めると離脱症状(しびれ・めまい・不安再燃)が出やすいため、医師と相談しながら段階的に減らします。

5. 不安症・パニック症──2025年新ガイドライン準拠

不安症は「不安が病的に強く、長引き、生活に支障をきたす」状態の総称です。パニック症(突然の動悸・呼吸困難・死の恐怖発作)社交不安症(人前で過度に緊張)全般不安症(あらゆることが心配)強迫症などが含まれます。

📊 2025年9月初公開:パニック症診療ガイドライン

日本不安症学会・日本神経精神薬理学会が合同で、2025年9月1日に初の「パニック症診療ガイドライン」を公開しました。主なポイントは次の通り:

  • 薬物療法と精神療法どちらかを優先する根拠は確立されていない(個別性を尊重)
  • 薬物療法ではSSRI(パロキセチン・セルトラリン・エスシタロプラム)/SNRI(ベンラファキシン)が推奨
  • ベンゾジアゼピン系抗不安薬は積極的な推奨を示さず(依存・離脱リスクから)
  • 精神療法ではパニック症に特化した認知行動療法(CBT)を推奨

パニック発作そのものは命に関わるものではありませんが、「また発作が起きたらどうしよう」という予期不安から広場恐怖(電車・人混みを避ける)に進展し、生活範囲がどんどん狭くなる前に、早期治療がとても大切です。当院では「発作は治まる、薬と行動で克服できる」と段階的に確認しながら、外出範囲を取り戻していく治療を行います。

💡 「動悸の発作」、まずは身体疾患の除外を

動悸・息苦しさの発作は、不整脈・甲状腺機能亢進症・褐色細胞腫・低血糖など身体疾患でも起きます。心療内科で「パニック症」と診断する前に、内科で心電図・甲状腺機能・血糖・カテコールアミンを確認するのが正しい順序です。当院は内科・心療内科併設のため、この一連の評価を一日でまとめて行えます。

6. 自律神経失調症・起立性調節障害──「異常なし」と言われた方へ

「いろいろ検査したが異常なし」「でも体調は本当につらい」――こうした方の多くが該当するのが自律神経失調症です。厳密には独立した病名ではなく、交感神経と副交感神経のバランスが乱れた結果、複数の身体症状が同時に出る状態を指します。

🌡 主な症状

動悸・息苦しさ・めまい・ふらつき・冷え・のぼせ・発汗異常・倦怠感・頭重感・吐き気・下痢/便秘・不眠。「日替わりで症状が変わる」のが特徴。

⚖ 背景にあるもの

過労、睡眠不足、不規則な生活、人間関係ストレス、更年期、長引いた感染症後(コロナ後遺症含む)。「異常なし」は「自律神経が頑張りすぎている合図」です。

🩺 起立性調節障害(OD)

思春期に多い「朝起きられない・午前中だるい・立つと立ちくらみ」。「怠け」ではなく自律神経の発達のタイミング。学校・家族の理解と治療で多くは改善します。

🌅 治療の柱

生活リズム再構築(朝の光・運動・規則的な食事)/カフェイン・アルコールの整理/不眠・不安・抑うつへの薬物療法/必要時は漢方薬(半夏厚朴湯・加味逍遥散など)。

7. 心身症──過敏性腸症候群・緊張型頭痛・機能性ディスペプシア

心身症とは、身体の病気のなかで、心理的・社会的因子が発症・経過に大きく関わっているものを指します。「気のせい」ではありません。実際に身体(腸・胃・血管・筋肉)で起きている変化を、心理的要因が増幅している状態です。心療内科の本領が最も発揮される領域です。

疾患 特徴 治療の中心
過敏性腸症候群(IBS) 通勤・試験・会議で腹痛+下痢/便秘/ガス。検査で異常なし。 食事指導(低FODMAP)/ポリカルボフィルCa・ラモセトロン/抗不安薬/CBT
機能性ディスペプシア(FD) 食後のもたれ・早期満腹感・みぞおち痛。胃カメラ正常。 アコファイド®/PPI/六君子湯/SSRI(必要時)
緊張型頭痛 締め付けられる頭痛、両側、肩こり・眼精疲労を伴う。 姿勢・睡眠改善/筋弛緩薬/低用量SNRI/詳細は脳神経内科
過換気症候群 突然の呼吸困難・手足のしびれ・テタニー様けいれん。 呼吸法指導/不安症の評価/必要時 SSRI
本態性高血圧(心因性) 職場では高い・家で測ると正常(ホワイトコート)。 家庭血圧計測/睡眠・体重/必要時 降圧薬
円形脱毛症 ストレス契機の自己免疫反応。500円玉大〜広範囲まで多様。 皮膚科と併診(ステロイド外用・JAK阻害薬等)+ストレスケア

8. 職場のメンタルヘルス──ストレスチェック義務化と復職支援

精神障害の労災決定件数は2023年度で883件(過去最多)。働く人のメンタル不調は、もはや「特別な人の話」ではなく社会全体の課題です。2025年5月に労働安全衛生法が改正され、50人未満の小規模事業場でもストレスチェックが段階的に義務化(公布後3年以内、最長2028年5月まで)されることが決まりました。

📊 ストレスチェック制度 2025年改正のポイント

  • これまで「努力義務」だった50人未満の事業場も実施義務へ。
  • 施行日は「公布後3年以内に政令で定める日」(最長2028年5月)。
  • 2025年度にワーキンググループ設置→2026年度に小規模事業場向け実施マニュアル公表予定
  • 50人未満の事業場では外部委託が推奨される(プライバシー保護の観点)。

当院では、メンタル不調による診断書発行・休職相談・復職判定・復職後のフォローまで対応しています。「会社に診断書を出す勇気が出ない」「主治医意見書をどう書けばいいか分からない」といったご相談も、外来で一緒に整理していきます。

💡 復職は「治った時」ではなく「治ってきた時」に準備を始める

休職中の典型的な悪化要因は「焦って早く戻る」「いつ戻れるか分からず焦る」の両極端です。当院では「休養期→リハビリ期(朝型生活・図書館通い・短時間外出など)→試し出勤→本復職」と段階を踏み、産業医・人事との情報共有も支援します。

9. 薬物療法の基本──SSRI/SNRI/睡眠薬/抗不安薬

心療内科のお薬は、ひと昔前と比べて「効果が高く、依存・離脱が少ない」薬が中心になっています。とくに2010年代以降は、SSRI/SNRI/オレキシン受容体拮抗薬の登場により、ベンゾジアゼピン系の長期処方は世界的に控える流れになりました。

🟢 SSRI/SNRI

うつ病・不安症の第一選択。効果は緩やかだが安全性が高く、長期使用が可能。レクサプロ/ジェイゾロフト/サインバルタ/トリンテリックスなど。

🟢 オレキシン受容体拮抗薬

不眠の第一選択になりつつある新世代睡眠薬。クービビック・デエビゴ・ベルソムラ。依存・転倒リスクが少ない。

🟡 抗不安薬(BZ系)

デパス・ソラナックス・レキソタンなど。「頓服・短期」のみ。連用すると依存・耐性が出るため、SSRIへ移行が原則。

🟢 漢方薬

半夏厚朴湯(のどの違和感)/加味逍遥散(更年期の不調)/抑肝散(不眠・易怒性)/六君子湯(胃もたれ)など、組み合わせて使用。

🟢 気分安定薬

双極症・抑うつ症状の波が大きいケースに。リチウム・バルプロ酸・ラモトリギン・クエチアピン少量など。

🟢 ADHD治療薬

成人ADHDに対しコンサータ・ストラテラ・インチュニブを使用。2025年は一部薬剤の供給不安あり。代替手段を含めご相談を。

10. 心療内科にかかるときの不安──通院・薬・記録・保険

心療内科の受診をためらわれる方の多くが、「通院していることが他人に知られないか」「将来の保険・ローンに響かないか」「一度始めると薬をやめられなくなるのでは」と心配されています。実際のところを整理します。

💡 よくある不安と現実

  • 受診歴は会社に伝わりますか? → 健康保険の利用記録から会社に診断名が伝わることはありません。会社の健診と医療機関の診療は別ルートです。
  • 生命保険の加入に影響しますか? → 加入時の告知義務は通常「過去5年以内」が対象。診療内容によっては条件付き加入・部位不担保となる場合があるため、加入予定があるときは事前にご相談ください。
  • 住宅ローンには? → 団体信用生命保険の告知に影響する可能性があります。フラット35(団信任意)など、選択肢はあります。
  • 運転免許は? → 内服中でも運転可能な薬剤は多くあります。眠気が出やすい薬は説明したうえで処方します。
  • 薬は飲み続けないとダメ? → 多くの方で減薬・卒業を目指せます。「やめる時期」を最初から一緒に考えます。

11. 当院・センター南の心療内科の強み──内科併設のワンストップ連携

当院・センター南は、旧名称・浜クリニックの時代から地域に根ざした「内科+糖尿病内科+脳神経内科+心療内科」の併設構造を持つかかりつけクリニックです。心療内科で扱う症状の多くは、生活習慣病・神経の病気・自律神経と複雑に絡みあっており、診療科の連携が診断・治療の質を決めます。

🏥 当院ならではの強み

  • 身体疾患の除外を同日に行える:動悸→心電図/甲状腺、不眠→睡眠時無呼吸スクリーニング、倦怠感→血液検査を一日で。
  • 脳神経内科と連携:もの忘れ・頭痛・しびれ・てんかんなど神経疾患の合併を見落とさない。
  • 糖尿病・生活習慣病との両立:糖尿病とうつ病の合併は約2倍。同じクリニックで両方フォロー。
  • 「責めない・隠させない」診療姿勢:旧浜クリニックからの伝統。怒られたくないから来ない、を絶対に作らない。
  • 診断書・主治医意見書・復職プログラム:休職〜復職の各段階を伴走。
  • 姉妹院との連携:田園調布・竹内内科小児科医院では訪問診療・AGEs測定、白金高輪・五良会クリニック白金高輪では胃カメラ・大腸カメラ・土日祝対応・2階アンチエイジング外来との連携が可能。

🔁 3軸クロスポイント:心療内科を「糖尿病」「認知症」「抗加齢」の視点でとらえる

当院・センター南が大切にしている診療思想が、糖尿病×認知症×抗加齢の3軸クロスです。こころの病気は、「気の持ちよう」ではなく脳・血管・代謝・睡眠の状態と切り離せない全身の問題。3つの軸を意識すると、心療内科でできることが大きく広がります。

🩸 軸1: 糖尿病・代謝

糖尿病があるとうつ病の発症リスクは約1.5〜2倍、逆にうつ病があると糖尿病の発症リスクが約1.4倍に。HbA1c悪化・服薬中断・体重変動はうつ病で増えやすく、両者の双方向の悪循環を断ち切るには、糖尿病内科と心療内科の併診が最も効果的です。詳しくは糖尿病内科ページ

🧠 軸2: 認知症・神経系

うつ病・不眠は認知症の重要なリスク因子。睡眠の質を整えると、脳のグリンパティック系(老廃物排出)が働きやすくなり、アミロイドβの蓄積予防にも寄与します。一方、高齢者の「もの忘れ」がうつ病・薬剤・てんかんによるものだったというケースは少なくなく、脳神経内科との連携で正確な鑑別を行います。詳しくは脳神経内科ページ

🌱 軸3: 抗加齢医学・健康寿命

日本抗加齢医学会の視点では、睡眠負債・慢性ストレス・酸化ストレス・糖化(AGEs)は全身老化を加速させます。心療内科で「眠り・気分・自律神経」を整えることは、抗加齢医学的にも合理的な健康投資です。AGEs測定は姉妹院・竹内内科小児科医院(田園調布)、抗加齢点滴・グルタチオン・NMN・プラセンタなどの自由診療は五良会クリニック白金高輪2階・アンチエイジング外来でご相談いただけます。

🏥 五良会グループ 姉妹クリニック

よくあるご質問(FAQ)

Q1. 心療内科と精神科、どちらに行けばいいですか?

A. 現代の多くのクリニックでは両方をカバーしていますので、迷ったらまずは心療内科でご相談いただいて構いません。当院は内科併設のため、動悸・腹痛・頭痛など身体症状をきっかけに受診される方が特に多く、必要に応じて精神科専門医療機関へお繋ぎする体制もあります。

Q2. 受診すると、すぐ薬を出されますか?

A. 必ずしも初回から薬を出すわけではありません。まずはご症状・生活・睡眠・人間関係を丁寧にお伺いし、必要に応じて血液検査・心電図などで身体疾患を除外したうえで、生活改善・心理教育から始める方もいます。お薬が必要な場合も、「いつ・どんな時に・どれくらい」を一緒に決めて開始します。

Q3. 睡眠薬は依存しないか心配です。

A. ご心配は当然です。当院では新世代のオレキシン受容体拮抗薬(クービビック®/デエビゴ®/ベルソムラ®)を中心に処方しています。これらは旧世代のベンゾジアゼピン系と比べ、依存・耐性・転倒リスクが少なく、卒業のハードルも低い薬です。古くからのハルシオン・デパスなどの長期処方は、極力避ける方針です。

Q4. うつ病で休職を考えています。診断書は当日もらえますか?

A. ご症状の評価をしたうえで、初診当日に発行可能なケースも多くあります。あわせて、職場との連絡の取り方、休職中の過ごし方、復職プログラムまで一連の流れをご案内します。「会社に伝えるのが怖い」「家族に話していない」などの不安も、外来で一緒に整理していきます。

Q5. 検査では「異常なし」と言われたのに、体調が悪いです。気のせいでしょうか?

A. 「気のせい」ではありません。検査の正常値内で起きる自律神経の乱れ、軽度のうつ・不安、心身症(IBS/FD/緊張型頭痛など)はすべて、医学的に説明可能な状態です。心療内科は、この「検査と症状のギャップ」を埋めるのが本領です。お気軽にご相談ください。

Q6. 子どもの不登校・起立性調節障害も診てもらえますか?

A. はい、起立性調節障害・思春期の不眠や気分の落ち込み・登校しぶりなどのご相談を承っています。ご家族同伴で受診される方が多く、学校・養護教諭との連絡調整についてもアドバイスしています。詳しい思春期メンタル専門医療が必要な場合は、連携医療機関へお繋ぎします。

Q7. 通院していることは会社や家族に知られますか?

A. 医療機関には守秘義務があり、ご本人の同意なしに第三者へ情報を伝えることはありません。健康保険の利用記録から会社に診断名が伝わることもありません。ご家族・職場との連携を希望される場合のみ、診断書や面談の形で支援します。

Q8. 初診のとき、何を準備していけばいいですか?

A. ① お薬手帳(現在飲んでいる薬・サプリ)② 健康診断結果③ 困っている症状の経過(いつから・どんなとき・どれくらい)のメモがあると、限られた時間で深いお話ができます。ご家族の同伴も歓迎します。お話しできる範囲で構いません。「うまく説明できない」状態のままで来てくださって大丈夫です。

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